☎0749-63-5500

子供の視力

乳幼児の視力

 子供の視力は生まれてすぐから発達していきます。新生児の視力は0.01~0.02ほどで、生後2週間経つと、近くにある物が見えるようになります。1歳頃には視力は0.2~0.25程度になり、かなり細かい物まで見えるようになります。その後視力は急速に発達し、3歳になる頃には1.0ほどになっていきます。

3歳児検診

 小児の視力は、6歳までにほぼ完成されますが、弱視などの場合3~4歳の頃に治療を開始できるかどうかが重要です。3歳児健診では、0.5に相当する輪の切れ目が見えるかどうかをチェックするという方法で行われています。3歳児健診の時点で0.5が見えていれば、就学時にはほぼ問題なく発達しているということがわかっているからです。

3歳時点で0.5以上なら経過観察(眼科受診で問題なければ)、1.0〜1.2まで見えるようであれば、全く問題ありません。

就学してからの学校検診

 学校の検診では、A~Dに分ける評価方法をおこなっています。
A(1.0以上) :視力良好

B(0.7 – 0.9):一番後ろの席でも黒板の文字がほとんど読める
C(0.3 – 0.6):後ろの席だと黒板の文字が読みにくい

D(0.2以下) :一番前の席でも黒板の文字が読みにくい

 自覚的な検査になりますので、その日の体調や、気分などで視力が変わってくることもありますが、だいたいCぐらいから眼鏡やコンタクトが必要と言われています。ただし年齢や生活習慣などでも違いますので、A判定やB判定であっても気になることがあるようであれば、眼科受診を勧めています。

色覚検査

 色覚検査は2003年頃までは学校検診で行われていましたが、一時廃止となりました。しかし進学・就職などの際に初めて異常が発覚するなど様々な問題があり、2016年度から学校検診での色覚検査が再開されることになりました。
 これは必須項目に再び加えられたということではありませんが、色覚検診を受けないために不利益を受けることが無いように努めることが、明記されたものです。検査は希望者のみ対象で、結果はあくまでスクリーニングということで最終的には眼科を受診して頂く事になります。

色覚異常とは色覚

 色覚異常はじつは色が全くわからないわけではありません。多くは一部の色の区別がつきにくいというだけで多くの方は日常生活に不便を感じない程度です。
 色覚異常には、先天的な異常と後天的なものがあります。先天色覚異常の日本人の割合としては女性よりも男性に多く、日本人全体でいうと約300万人が該当します。これは40人学級(男女半々の場合)でいうとクラスに平均1人となり、決して少なくありません。後天的なものとは、たとえば目や脳の病気などによるものです。

子供の弱視

弱視とは、メガネをかけてもよく見えない状態です。

 これは、視力が発達する乳幼児期に、ものを見るために必要な機能が発達しないために起こります。主な原因は遠視や度数が強い近視などがあります。
 弱視の治療は始めてもすぐに効果が現れるとは限りません。長期的に訓練を続けて頂く事が大切です。また、視力が良くなっても、安定するまでは訓練を続ける必要があります。
 幼児期を過ぎてから弱視が発見された場合でも、視力の発達期には個人差もありますし、10歳ころまでは視力が良くなって弱視が良くなるケースもたくさんあります。

当院では視能訓練士による斜視、弱視のお子さんの検査・訓練を行っています。
(視能訓練士は、眼科の(特に斜視・弱視の子供さんの)検査・訓練を行う国家資格です)
3歳児健診や、学校検診などの結果にご心配があれば気軽にご相談ください。

当医院は、下記の眼科学校医をしております。

  • 長浜市立神照小学校
  • 長浜市立南郷里小学校
  • 長浜市立長浜南小学校
  • 長浜市立北中学校